岡林 英二 Eiji Okabayashi ディレクターコンサルタント
経歴
- 1988年3月:東京理科大学 理学部応用物理学科 卒業
- 1988年:モノクロレーザービームプリンター:アナログレーザードライブ回路の設計開発(6-10枚機)
アナログ回路の知識が無い状態で開発を命じられ、独学で回路知識を習得し回路設計をほぼ一人で進めた。
量産直前で静電気による破壊問題が発覚したが、コンデンサーの接続位置を変更するだけで、破壊耐力を大幅に向上し解決した。:設計開発担当 - 1992年:部長表彰受賞”
- 1991年 モノクロレーザービームプリンター:樹脂ポリゴンミラースキャナーの開発(6枚機)
従来はアルミ製だったポリゴンミラーをコストダウンのため内製樹脂製ミラーに変更し、モーターメーカと新たにポリゴンモータの開発を行った。初めての取り組みであったため、モータ構造から検討し、ベアリングの種類やグリスの種類と封入量まで検討範囲を広げ開発を行った。:開発担当 - 1992年:モノクロレーザービームプリンター:600dpiポリゴンスキャナーの開発(10枚機)
従来機種に対しシステム速度を1.5倍にした機種に300→600dpiのポリゴンスキャナーを搭載することになり、回転速度は速度は従来比3倍となり、振動/騒音が大きな課題となった。
従来は水平方向のみのバランス取りのみであったが、垂直方向のバランスも取ることで騒音/振動問題を解決した。:開発担当 - 1992年:画像評価機:エッジ形状自動測定器の開発:開発担当
- 1992年:モノクロレーザービームプリンター:メインモータの開発(10枚機)
レーザービームプリンターの騒音対策:開発担当 - 1993年:技術開発:誘導加熱定着器の開発
短時間でウォームアップができるよう、新規熱源としてIH式の定着器の開発に取り組んだ。コイルの評価法として誘導電力を高精度で測定することにより効率よく開発を進めることができた。:開発担当 - 2003年 財団法人精密測定技術振興財団 品質工学賞 論文賞 銀賞受賞
- 1994年:アナログモノクロ複写機:抵抗発熱体を利用した新規定着器の開発(13枚機)
定着ローラ内面に抵抗体を塗布した世界初の定着器の開発に取り組んだ。抵抗体の開発/低焼成テフロンコートの開発/高速サーミスタの開発/カーボンブラシの開発を同時に進行させ、1年間という短い期間で開発を終了させた。開発担当 - 1995年 本部長表彰受賞
- 1999年 公益財団法人 精密測定技術振興財団 品質工学賞 発表賞 金賞受賞
- 1995年:技術開発:シリコーンスポンジローラの開発、カラー用高速サーミスタの開発、シリコーンローラベースゴムの開発:開発担当
- 1998年:労働組合兼務 開発支部にて副支部長を2年間担当した。
- 1999年:デジタルカラープリンター:高耐久Niベルトの開発(20-55枚機)
定着で使用しているNiベルトのわれに対する耐久性を金属疲労であると想定し、電流-電圧特性の周波数依存を小さくなる材料を部品メーカーと共同で開発し、従来ベルトに比較し耐久性を3倍に向上させた。開発担当 - 2000年 公益財団法人 精密測定技術振興財団 品質工学賞 発表賞 銀賞受賞
- 2012年 関東地方発明表彰 発明奨励賞受賞
- 2000年:デジタルタンデムカラー複写機:オイルレス用定着ベルトの開発(20-55枚機) 開発担当
- 2000年:デジタルタンデムカラー複写機、カラープリンター:非接触サーミスタの開発(20-55枚機)
従来接触式であった温度センサーを非接触で使用できるよう、センサーメーカーと新たにセンサーを開発し、補正技術を使用することで接触式の温度センサーと同等の性能を得られた。:開発担当 - 2002年:技術開発:省エネ用高効率熱源の開発
初めてリーダーを担当し、ハロゲンランプに変わる高効率熱源開発としてSUSヒータの開発に取り組んだ” 開発リーダー - 2003年:デジタルタンデムカラー複写機:クイックスタートカラー定着ユニットの開発1~3(30-45枚機)
ユニット開発のリーダを担当し、従来300秒であったウォームアップタイムを3世代で30秒まで短縮させた。” 開発リーダー - 2008年:技術開発:高速検証機の立ち上げ(150枚機)
150ppmのタンデムカラー機の検討用として、2色の高速検証機を本体設計/エレキハード/エレキソフト含めたチームのリーダーとして設計を進め立ち上げを行った。:開発リーダー - 2008年:技術開発:新規転写ベルト/クリーニングの技術開発(150枚機) 新規転写ベルトの開発とベルトに合わせた新規クリーニング技術の技術開発を推進した。:開発リーダー
- 2010年:デジタルタンデム大型プリンター:新規転写ベルト/クリーニングユニットの開発1(100枚機)
新規転写ベルトの開発とベルトに合わせた新規クリーニング技術の製品開発を推進した。:管理職 - 2014年:デジタルタンデム大型プリンター:新規転写ベルト/クリーニングユニットの開発2(100枚機)
新規転写ベルトの開発と高耐久クリーニング技術の製品開発を推進した。:管理職
コンサルティング分野
1)シリコーンスポンジセルばらつきの改善
- スポンジのセルばらつきが大きかったため、材料の混練条件のパラメータ実験をし、セルばらつきを小さくした。
2)定着ベルトのゴム表層表面性改善
- 量産直前に表面性が悪化し、メーカーとパラメータ実験を実施し改善した。
3)カラー用定着ベルトのPFAチューブ被服の改善
- Ni30μm、Siゴム200μmのベルトに30μmのPFAチューブを被覆するが まったく技術開発できていなかったため、メーカーとパラメータ実験をし完成させた。
4)非接触サーミスタの時定数検査工程ばらつきの改善
- 測定ばらつきが大きかったため、パラメータ実験をしてばらつきを1/10にした。
コンサルティング実績
- 大手鉄鋼メーカーの押し出し工程の不良率が高いため、コンサルティング予定
- 大手鉄鋼メーカーの関連会社のめっき工程の不老率が高いため、コンサルティング予定
【特許】
- 特許出願55件
- 1999年品質工学会「4種類のテストピースと基本機能による新定着システムの開発」発表賞金賞受賞
- 2000年品質工学会「周波数をノイズにした金属材料開発」発表賞銀賞受賞
- 2001年品質工学会「周波数をノイズにした誘導コイルの基本機能評価」論文賞銀賞受賞
- 2002年品質工学会「電気特性に着目した高耐久金属ベルトの開発」
- 2003年品質工学会「様々なばらつきを小さくした温度センサーの開発」
- 2004年品質工学会「パラメーター実験を成功させるコツ」
- 2005年品質工学会「経営者にいかに品質工学を伝えるか」